科学・政策と社会ニュースクリップ

科学政策や科学コミュニケーション等の情報をクリップしていきます。

若手研究者支援と就職氷河期支援の陰にあるもの

2019年11月5日~2019年11月12日

 ついに発売になりました。

研究不正と歪んだ科学
STAP細胞事件を超えて
日本評論社 税込 2,530円
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 研究不正からみえる日本の研究の様々な問題を、六人の論客が論じました。どうぞよろしくお願いいたします。

 久々に総合科学技術・イノベーション会議が開かれました。

総合科学技術・イノベーション会議(第46回)議事次第
https://www8.cao.go.jp/cstp/siryo/haihui046/haihu-046.html

議事

1.基礎研究と若手研究者支援について~2019ノーベル化学賞受賞を契機として~

安倍総理は第46回総合科学技術・イノベーション会議を開催しました
https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/201911/11kagaku.html

 今年のノーベル化学賞を受賞される吉野彰博士(ここであえて博士と呼ばさせていただきます)が、若手研究者支援策について述べられました。

 吉野博士の資料はこちら。
https://www8.cao.go.jp/cstp/siryo/haihui046/siryo1.pdf

 この資料のなかでは、吉野博士がノーベル賞の対象となった研究を33歳から始められたことか書かれています。

 吉野博士は安倍総理にも面会され、若手研究者の支援について述べられたとのこと。

安倍総理旭化成(あさひかせい)株式会社の吉野彰名誉フェローによる表敬を受けました
https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/201911/11hyokei2.html

ノーベル賞・吉野氏、首相を訪問 若手研究者への支援強化を訴え
https://mainichi.jp/articles/20191112/ddm/005/040/113000c

 総合科学技術・イノベーション会議に戻ります。

 大臣資料
https://www8.cao.go.jp/cstp/siryo/haihui046/siryo1.pdf

【施策の方向性】
優秀な若手研究者のポストの確保、表彰
博士人材のキャリアパス(教員、マネジメント人材、 URA、エンジニア、産業界等) の拡大(有給インターンの拡充等)
研究成果の切れ目ない創出に向け、研究者の多様かつ継続的な挑戦を支援する「競争的研究費の一体的見直し」
若手研究者の自由な発想による、挑戦的研究を

資金
研究成果の切れ目ない創出に向け、研究者の多 様かつ継続的な挑戦を支援する「競争的研究費の一体的見直し」
若手研究者の自由な発想による、挑戦的研究を支援する仕組みの強化
大学等の共同研究機能等の外部化によるオープンイノベーションの活性化

環境
マネジメント人材、URA、エンジニア等のキャリアパス の確立(URAの認定制度等)
研究機器・設備の整備・共用化促進(コアファシリ ティ化)、スマートラボラトリー化の推進等

橋本 和仁議員、上山 隆大議員の資料
https://www8.cao.go.jp/cstp/siryo/haihui046/siryo3.pdf

1.若手研究者の研究環境、キャリアパス 世界をリードする研究者を目指す若手研究者には一定期間(例えば10年間)研究に専念できる環境を用意することが必要。
・自由な発想で挑戦的な研究に取り組む資金を確保する。
・自らの研究に専念できる時間を確保する。
・自らの研究以外の申請書執筆に時間を取らせない。
⇒実績を積んだ研究者は外部資金を積極的に獲得し、そこから生み出した財源をポテン シャルのある若手に循環させる仕組みを大学が構築すべき。
産業界をはじめ様々な分野で活躍できるよう、インターンシップや若手研究者のキャ
リアパスの拡大が必要。 ⇒産業界の研究職、起業家、リサーチアドミニストレーター、エンジニア職なども含めた施策づくり

梶原 ゆみ子議員、小林 喜光議員、篠原 弘道議員の資料
https://www8.cao.go.jp/cstp/siryo/haihui046/siryo4.pdf

(3)若手研究者が研究に専念できる環境作り
若手研究者については、一定期間(例えば 10 年程度)、競争的資金の獲得や次のポストを心配することなく、「自由な発想で挑戦的な研究に集中できる環境」が 必要。大学は、優れた成果(論文やカンファレンス等)を出した研究者が、自立・ステップアップできる仕組みを、前述の自主財源等を活用して提供する。

また、経済的に不安定な博士課程学生に対し、学振、RA、TA、有給インターンシップ等の更なる生活支援を充実させるとともに、女性研究者・外国人研究者も 含めたインクルーシブなキャンパスの実現を目指す。

併せて、大学及び企業は、教員、URA、エンジニア、産業界等へのキャリアパスを確立し、研究者に対し多様な進路の可能性を提供する。

国は、若手を含む意欲のある研究者に対し、短期的な目標にとらわれず、野心的な挑戦を奨励し、多種多様な中長期的テーマに取り組めるよう、裾野の広い富士 山型の研究を支援するための競争的資金を創設する。

 若手の安定性、独立性、多様なキャリアパスがどうやら共通認識のようです。

 経済的支援についても述べられています。

 概ねこうした方向性は、多くの識者なども言っていることで、少なくとも科学技術政策の担当者サイドには伝わっているようです。

★減る博士課程進学 打開策は? 長谷川眞理子さんに聞く
https://www.asahi.com/sp/articles/ASMC75VTYMC7PLBJ004.html

★提言「第6期科学技術基本計画に向けての提言」
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-24-t283-1.pdf

提言のポイント
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/kohyo-24-t283-1-abstract.html

 日本学術会議の提言でも、同趣のことが述べられています。

提言1 次世代を担う博士課程学生への経済的支援の抜本的拡充、キャリアパスの多様化
日本の研究力低下の最大の要因は博士課程学生数の大幅な減少(社会人・留学生を除く一般学生の博士課程入学者数は、15年間で4割も減少)であり、日本の研究力復興の最優先課題として、欧米並みの博士課程学生への経済的支援が必要である。テニュアトラックポジションの増加、リサーチ・アドミニストレーター(URA)や高度技術職員の採用枠拡大のほか、産業界や政府部門を初め社会の幅広い分野における多様なキャリアパスの提示及びそれを支援する施策も必要である。

 共通認識がここまできたわけですから、実現可能性が高い、と喜ぶのも分かります。

★若手研究者支援・最近のいい話(オンラインニュースまとめ)
https://note.mu/mkepasince2019/n/n2c532d2c36cd

 最近若手研究者のなかで、積極的に自らの意見を述べる人が増えてきました。当事者としての貴重な意見は、政策にも届いたことでしょう。

★U Missouri Grad Students Can Unionize: State Supreme Court
http://bit.ly/32BFb28

 アメリカでは大学院生が組合を作って待遇改善も含めた活動をしています。日本でも様々な団体の息の長い活動がありますが、ウェブやSNSを駆使して動き出す新たな方向性が出てきているように思います。

★教員でも職員でもない「第三の職種」研究者支えるURA
https://www.asahi.com/articles/ASMBT4GRRMBTOIPE011.html

(現場へ!)URAってなんだ:4 専門性と多様性、広がる発信
https://www.asahi.com/sp/articles/DA3S14249941.html

 URAは非常に注目を集めています。記事も増えてきました。旧知の白井さんが時の人になっています。

 とはいえ、この種の問題は総論賛成各論反対に陥りがちです。財務省という果てしなく高い壁があります。自分の分野や自らの利益を超えて、公益のために高い視野から動くことができる研究者がもっと増えなければなりません。

 そして、もう若くない人たちの苦境はそのままです。

★アルバイトで食いつなぎ、論文執筆もままならない日々…“国策“が生んだ、行き場を失う博士たち
https://times.abema.tv/posts/7027584
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191110-00010004-abema-soci

 これは九州朝日放送が制作した「テレメンタリー」で、私もコメントしています。

 就職氷河期世代対象の募集に多数の応募があるなど、話題になっていますが、1つ気になることがあります。

 この支援策が、45歳以下だということです。

氷河期支援「35~44歳」に疑問の声 国「統計上、割り切るしか」
https://mainichi.jp/articles/20191003/k00/00m/040/328000c

 団塊の世代以降最も人数が多い1973年生まれ(200万人以上)やその周辺の200万人前後いる世代が対象から外されているのです。

 今の若手に相当する年代より年数十万人も多い世代を外す意味は何か。

 それは単純で、多すぎるからでしょう。

 若手支援策などが政策課題にあがってきたのは、雇用を死守すべき団塊の世代というボリュームゾーンが引退期をむかえ、かつ、一歳の人数がかなり減ったので、政策課題にしても反発をうけないという、リアルな現実も背景にあるはずです。

https://www.stat.go.jp/data/jinsui/2018np/index.html
https://www.stat.go.jp/data/jinsui/2018np/pdf/2018np.pdf

 もう遅いのでしょうか…。

なぜ「高学歴」なのに「低収入」になってしまうのか
https://www.shinoby.net/2019/11/16035/

 この記事には世の中の人の感覚が書かれています。つまり、大学院は勉強するところだ、という認識です。大学院は研究するところであるという認識すら社会から持たれていない現実から認識しないといけません。

 しかし、遅いも早いもありません。私は1971年生まれですが、この世代はあと数十年生きていかないといけないわけです。

 繰り返し書いていますが、これから数十年間、若手の活躍を支援しつつ、同世代の生きるすべ、ナリワイを作るべく活動を続ける覚悟です。

メガバンク「2強」 理系トップ誕生か
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52003030Z01C19A1EE9000/

 理系だから云々というわけではありませんが、多様なトップが生まれるのは良い方向だとは思います。

★研究 技術 計画
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jsrpim/list/-char/ja

 第6期科学技術基本計画特集。

★平成30年度決算検査報告の概要
https://www.jbaudit.go.jp/report/new/summary30/index.html

安倍総理会計検査院の森田祐司(ゆうじ)院長から平成30年度決算検査報告を受け取りました
https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/201911/08kaikeikensa.html

★研究者の「働き方改革」と自由な研究時間確保の両立についての日本学術会議幹事会声明
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-24-kanji-3.pdf

 研究者の働き方改革。研究者の自由が第一ですが、ダイバーシティの観点から、短時間でも効率的に結果が出せる体制の必要性について述べています。

★令和元年度「全国学生調査(試行実施)」について
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/31/11/1421627.htm

大学教育の改善点、学生に聞く 文科省が41万人調査
https://www.asahi.com/sp/articles/ASMC73K1BMC7UTIL00V.html

★第2回 政策のための科学オープンフォーラム「科学による政策課題解決への挑戦〜たゆまぬ共創・協働〜」の開催について
http://www.mext.go.jp/b_menu/gyouji/detail/1422179.htm

令和2年1月15日(水曜日)13時00分〜18時00分
国立大学法人 政策研究大学院大学 1階 想海樓ホールほか(東京都港区六本木7-22-1)

★World Scientists’ Warning of a Climate Emergency
https://academic.oup.com/bioscience/advance-article/doi/10.1093/biosci/biz088/5610806

気候変動の危機的状況は「明らか」、最新報告書、科学者1.1万人が支持表明
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-50312350

科学者1万1千人が気候変動対策訴え 「計り知れない苦しみ」生じる
https://www.cnn.co.jp/world/35144997.html

More than 11,000 scientists from around the world declare a ‘climate emergency’
https://www.washingtonpost.com/science/2019/11/05/more-than-scientists-around-world-declare-climate-emergency/

 トランプ政権の気候変動軽視、パリ協定離脱など、懐疑論の激しい攻撃の中、科学者たちが最新報告書に支持を表明。

 懐疑論に苦しむ分野がもう一つあります。

★Top Israeli immunologist accused of promoting antivaccine views
https://www.sciencemag.org/news/2019/11/top-israeli-immunologist-accused-promoting-antivaccine-views

Top Israeli immunologist's views on vaccines trigger furor
https://science.sciencemag.org/content/366/6466/675.full

★David Robert Grimes: Vaccines-how can we counter misinformation online?
https://blogs.bmj.com/bmj/2019/11/06/david-robert-grimes-vaccines-how-can-we-counter-misinformation-online/

 反ワクチン運動に関する混乱は続いています。科学を正しく伝えるだけでは対応できない、科学や科学者、医師など体制への反発などもあり、非常に厳しい局面にあります。

 双方向のコミュニケーションを地道にやっていくしかないのでしょうか。

★科学は、この150年間にいくつもの大きな変化を経験してきたが、証拠と透明性がかつてないほど重要になっている。
Nature at 150: evidence in pursuit of truth
https://www.nature.com/articles/d41586-019-03304-x

★焦点:米の月探査計画に日本参加 巨額負担懸念 科学的意義、不透明
https://mainichi.jp/articles/20191109/ddm/002/010/121000c

 巨費を投じる科学には、批判的な視点でみていくことは重要だと思います。

★金づるにされた入試、知性なき“改革”
https://www.iwanami.co.jp/kagaku/koukaikiji.html

 岩波書店「科学」の記事が公開されました。

★新校舎は大阪城そば、大学統合の勝算 注がれる厳しい目
https://www.asahi.com/articles/ASMC15S10MC1PTIL02L.html

 大阪府大、大阪市大の統合。

ヒアリ国内定着の恐れ、繁殖力高く根絶困難に
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO51857220W9A101C1TJN000/

 重大局面にあるヒアリ

★New funds needed to cover open-access costs
https://www.nature.com/articles/d41586-019-03389-4

★エルピクセル,公正な研究を目指す研究者と研究機関に向けた科学論文の不正画像自動検出システム「ImaChek(イマチェック)」をフルリニューアル
https://www.innervision.co.jp/sp/products/release/20191218

★Trainees Often Ghostwrite PIs’ Peer Reviews: Survey
http://bit.ly/2rsdDiO

 これは「あるある」問題かもしれません。

★貴重なヘリウム、再利用求める 供給危機で物理学会が声明へ
https://www.chunichi.co.jp/s/article/2019110601001779.html

ヘリウムの安定供給求め 関係学会が緊急声明発表へ
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191105/k10012164001000.html

★ジェフリー・エプスタインのような高額寄付者は、「科学をむしばむ」危険性をもちあわせている
https://wired.jp/2019/11/10/the-problem-with-rich-people-funding-science/

Beyond vetting donors
https://science.sciencemag.org/content/366/6466/667.full

 幸いか不幸にもか意見が分かれそうですが、日本の研究機関に「タニマチ」のような人はいませんが、よくよく注意する必要があります。

★製薬マネー年2000万円以上受領 医学部教授ら7人 文科省見直しへ
https://mainichi.jp/articles/20191106/k00/00m/040/229000c

文科省が「製薬マネー」2,000万円以上の医師7人を確認
https://www.wasedachronicle.org/articles/docyens/e10/

1,500万円超29人、糖尿病・循環器病の専門医に集中: 文科省調査
https://www.wasedachronicle.org/articles/docyens/e11/

 国会で議論に。利益相反については、新刊の「研究不正と歪んだ科学」でも詳しく論じています。

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★Journal stands by paper facing misconduct allegations, but expresses concern about related images
https://www.sciencemag.org/news/2019/11/journal-stands-paper-facing-misconduct-allegations-expresses-concern-about-related

★Health at a Glance 2019
http://www.oecd.org/health/health-at-a-glance-19991312.htm

医療費の伸びは2030年までにGDP成長率を上回る
https://www.oecd.org/tokyo/newsroom/2030gdp.htm

日本、医学部卒業生が最少 OECD調査
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO51938740Y9A101C1CR0000?s=3

日本の医学部卒業生、人口比最少 35カ国中、OECD調査
https://www.chunichi.co.jp/s/article/2019110701001990.html

日本の医師先細り、卒業生は35カ国中で最少 女性割合も最低 OECD報告
https://mainichi.jp/articles/20191109/k00/00m/040/099000c

 私は医師なので、もっと医師がいないといけないのではないかと思うことが多々あります。ただ、ほかの分野にいけばより社会に貢献できそうな人まで医学部に行く風潮はよいものではないと思っています。

 かつて本にも書きましたが、医師とそれ以外の理工系の分野の格差が大きすぎるという問題でもあると思います。日本の「研究力」にも影響を与えているように思います。

★CRISPR Approach To Fighting Cancer Called 'Promising' In 1st Safety Test
https://www.npr.org/sections/health-shots/2019/11/06/776169331/crispr-approach-to-fighting-cancer-called-promising-in-1st-safety-test

★ゲノム編集食品、有機農産物と認めず 農水省が規格改正方針公表
https://mainichi.jp/articles/20191108/k00/00m/040/215000c

農水省 有機認証からゲノム編集除外で意見公募
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201911091435436

有機農産物の日本農林規格等の一部改正案についての意見・情報の募集について
https://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=550002996&Mode=0

★独学でAIをDIYする愛好家たち──
ホームブリューAIクラブへようこそ
https://wired.jp/membership/2019/11/12/diy-tinkerers-artificial/

 DIYでAI。在野科学。

★A judge said police can search the DNA of 1 million Americans without their consent. What’s next?
https://www.sciencemag.org/news/2019/11/judge-said-police-can-search-dna-millions-americans-without-their-consent-what-s-next

★Contingency plans for elite UK research funder fleshed out
https://www.nature.com/articles/d41586-019-03444-0

★South Korea clamps down on academics attending ‘weak’ conferences
https://www.nature.com/articles/d41586-019-03372-z

★Cold-war lessons for European science
https://www.nature.com/articles/d41586-019-03451-1

★The Science of Effective Mentorship in STEMM
https://www.nap.edu/catalog/25568/the-science-of-effective-mentorship-in-stemm

★Too Little, Too Late
Graduate student's suicide at UW Madison is a devastating cautionary tale about abusive lab environments.
https://www.insidehighered.com/news/2019/11/04/graduate-students-death-uw-madison-devastating-cautionary-tale

★The women who cracked science’s glass ceiling
https://www.nature.com/articles/d41586-019-03362-1