科学・政策と社会ニュースクリップ

科学政策や科学コミュニケーション等の情報をクリップしていきます。

文部科学省 予算の詳細

平成22年度文部科学省 各局課別予算(案)等の発表資料一覧が公表された。おおむね既報どおり。

現時点で科学技術・学術政策局、研究振興局、研究開発局の資料は発表されていないが、高等教育関連の予算をみてみる。

[08.平成22年度予算(案)主要事項 (PDF:526KB):title=08.平成22年度予算(案)主要事項 (PDF:526KB)]

○ 大学の教育の充実と教育の質保証1兆2,119億円
(対前年度増減▲231億円)
1.大学教育の質保証と高度な教育研究拠点の形成支援466億円
(対前年度増減▲135億円)
大学教育の内容方法の充実を図り、学生や社会からの多様なニーズに対応すると
ともに、大学教育・学生支援の質保証につながるリーディングケースや大学生の就
業力育成の向上、国際的に卓越した教育研究拠点の形成などを支援
・大学教育・学生支援推進事業92億円
(質保証のための教育改革の取組や就職支援等学生支援の取組を支援)
・大学生の就業力育成支援事業[新規] 30億円
(大学生の就業力育成の向上に対する教育改革を支援)
・大学院教育改革推進事業287億円
(グローバルCOEプログラム、組織的な大学院教育改革推進プログラム)
・大学教育充実のための戦略的大学連携支援プログラム48億円等

2.国立大学法人運営費交付金の確保1兆1,585億円
(対前年度増減▲110億円)
医学部入学定員増に伴う教育環境の整備充実や授業料免除枠の拡大、地域医療の
セーフティネット構築のための体制整備等を図りつつ、国立大学法人の基盤的経費
を確保

上記は既報通り。そろそろ詳細な内訳が知りたい。

○ 大学等奨学金の充実1,309億円(事業費1兆55億円)
(事業費対前年度増減+580億円)
教育の機会均等の観点から、貸与人員を拡大するなど奨学金事業を充実し、教育
費負担の軽減を図るとともに、返還金の回収強化を図り、事業の健全性を確保
・貸与人員115万人→118万人(3.5万人増)
無利子奨学金5千人増
有利子奨学金3万人増
・無利子奨学金の進学後における採用者に対する支給開始時期を7月から4月に早期化
・経済的理由による返還猶予者等に対する減額返還の仕組みを導入
・返還金の回収強化を図るため、延滞者に対する法的措置の徹底、債権回収業務の民間
委託、延滞事由の要因分析、返還相談体制の強化に取り組む

 奨学金の充実に関しては、昨年の選挙での各党の公約に掲げられていたものであり、高等教育無償化とならんで気になるところではあった。貸与制までは踏み込んでいないようだ。