ポスドク問題の解決策を探る目的で、いろいろな資料を読み解いていますが、ここで一つの提案を簡単にしてみたいと思います
それは、日本学術会議のような学会の連合会が、キャリアサポートセンターを作るということです。
モデルがあります。それはJリーグキャリアサポートセンターです。
Jリーグの取り組みについては、何度かブログでも書いてきましたが(こちらなど)、Jリーグでは、選手の引退後のキャリアを考えるために、引退前より講習会を開いたり、冊子を配ったりさまざまなことをしています。
こうしたJリーグの取り組みに、ほかの競技団体からは過保護だ、という厳しい意見もあるようですが、自己責任の究極にあるようなスポーツの世界で、こうした取り組みがあることは大いに参考になります。
これを置き換えてみれば、スポーツ選手の競技団体にあたるものとして、日本学術会議のような科学アカデミーが、こうした取り組みをすることが求められているのではないかと思います。
現在研究者の多様なキャリアパス事業などで、こうしたキャリアセンターの取り組みがいくつかの大学や機関でなされていますが、個々の大学での取り組みには限界もあるでしょう。
ゆえに、大学を超えた組織、つまり科学アカデミーかNPOが、こうした取り組みをすべきなのではないかと思います。アメリカではAAAS(全米科学振興協会)が、キャリアに関する多彩な取り組みをしています。
多彩なキャリアのロールモデルを提示するだけでも効果があると思います。