科学・政策と社会ニュースクリップ

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メールマガジン170号〜負の科学コミュニケーションを考えた

170号を発行した。

Editorialでは、このブログに書いた総合科学技術会議の報告書を読んだ感想を加筆した。

科学技術の「負」の側面を扱うことも、科学コミュニケーションの重要な役割だと思う。

これに関して、貴重な参考文献をご紹介いただいた。

社会の中の海洋物理学研究
市川洋
鹿児島大学水産学部独立行政法人海洋研究開発
機構地球環境観測研究センター)
http://www.k4.dion.ne.jp/~hiroichi/refs/poinpub05.pdf

為政者や市民の好むようなことばかり言うのではなく、科学に対する真摯な姿勢こそが、科学離れさえも防ぐ道だと説く。

自らの偽りの権威を否定し,「どこまでは分かるが,分からないことは分からない」と明言する真摯な行動の積み重ねによって人々の信頼と尊敬を得ることが,子供たちを科学の世界へ引き込む近道であろう.

科学の本質である,「無矛盾性,因果性,斉一性」と「観測という自然による審判」を無視し,検証不能な個人的な経験知や夢想をもって科学的論考と称する似非科学者が数多く見られる.
このような怪しげな似非科学者の蔓延は,子供たちの科学への不信感を増し,「理科離れ」を増強する効果しか招かない.

科学技術の負の側面を直視することは、決して科学離れを助長するものではない。さまざまな周囲のことに影響されず、事実に真摯に向き合う姿勢こそが、科学者の魅力だ。

以下目次。

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