科学・政策と社会ニュースクリップ

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9大学学長の記者会見

旧帝大慶応義塾大、早稲田大の学長が一堂に会し記者会見を行った。

記者会見「学術・大学関連予算について」の開催【共同声明】大学の研究力と学術の未来を憂う −国力基盤衰退の轍を踏まないために−

平成21年11月24日

大学の研究力と学術の未来を憂う(共同声明)

            • 国力基盤衰退の轍を踏まないために -----

北海道大学総長  佐伯  浩
東北大学総長   井上 明久
東京大学総長   濱田 純一
名古屋大学総長  除酔藿@道成
京都大学総長   松本  紘
大阪大学総長   鷲田 清一
九州大学総長   有川 節夫
早稲田大学総長  白井 克彦
慶應義塾長    清家  篤

有力大学の学長が、政治に声を伝えるのに、このような共同会見しかない、というのは、いかに大学、研究者コミュニティと政治が遠かったのか、ということを示しているように思う。

これは講演でよく使う話。

Nature誌にこんな記事がでた。

「科学者18名が、小泉首相宛に公開質問状 小泉内閣の科学技術政策の基本方針は、基礎研究を失速させる」
(Nature 412, 364 (2001))

記事によると、公開質問状を出したのは、科学者の意見を政府に伝える適当な手段がなかったからだという。この結果、尾見幸次科学技術大臣に15分間会談できたというが、はたして伝わったのだろうか。

また、会見の中身は、大学自身の反省がない、という意見も出るだろう。今は強く主張しなければならないというのは分かるが、社会と大学がどう向き合っていくのか、考えてく必要がある。