科学・政策と社会ニュースクリップ

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科学研究費補助金の一部の執行停止に対する反対署名はじまる

ご自身がポスドクでもある市川 憲人さんが、「科学研究費補助金の一部の執行停止に対する反対署名」を始められました。

以下アピールを引用させていただきます。

日本は高い科学技術を保持し輸入した製品に付加価値をつけて輸出をし、その差額で資源や食料などを輸入する加工貿易立国であり、それ故に科学技術立国としての地位を守らなければいけません。日本のロングスパンの科学技術の将来を支える若手研究者の生命線ともいえる科研費などの一部(以下参照)が突然削減されようとしています。それによって研究者生命を断たれようとしたり、海外の一線で研究をしてきた研究者が突然の停止によって帰国を余儀なくされています。これは将来の日本の科学技術に大きく影を落すものであり、結果として加工貿易大国としての日本の将来を奪うものです。執行予算削減の決定は11/13ごろで待ったなしの状況です。

具体的に執行停止された予算は以下の通りです。
新学術領域研究(研究課題提案型) (文科省
若手研究(S)
優秀若手研究者海外派遣事業(常勤研究者)
優秀若手研究者海外派遣事業(特別研究員)
組織的な若手研究者等海外派遣プログラム

現在執行予算の査定が行われており、その結論が11月13日ごろ出る予定です。
したがって、この署名はとても緊急性が高いです。
住所氏名の記入は任意としますが、なるべく記入して下さい。
また、教授・准教授・助教といった役職があるかたはそれを備考欄に書いていただくと、
そういう方の署名が集まったということで、署名としての影響力が格段に増すそうです。
どうかよろしくお願いたします。

以上のような状況を踏まえ以下の署名文での署名を求めます。

1. 我々は高い科学技術を保持することによって加工貿易立国としての豊かさを享受してきており、その科学技術の未来は若手研究者にかかっています。現在、研究者の免許ともいえる博士号をとってから若手研究者は派遣労働者とくらべても不安定な雇用とオーバーワークにもめげず、日本と人類の科学技術の将来への責務感の為に研究を行っておりますが、今回の執行停止はそうした若手研究者にとって致命的であり、将来に日本の科学技術が危機に瀕します。
2. よって、若手研究者の研究を下支えする科学研究費補助金における若手Sの募集停止や若手研究者海外派遣事業の大幅な執行停止に反対し、一刻も早いそれらの復活もしくはそれらに相当する制度の設立を希望いたします。
3. 2010年度概算要求にある基礎科学への投資を十年間で倍増するとの努力目標が誠実に実現されることを求めます。

上記の趣旨に賛同される方は、ご署名をお願いします。