科学・政策と社会ニュースクリップ

科学政策や科学コミュニケーション等の情報をクリップしていきます。

今年最後のメルマガ221号

 先ほど本年最後のメールマガジンを発行いたしました。

 さまざまな出来事があった年だと思います。気候温暖化問題、iPS細胞など、何年後でも語られるようなインパクトの強い出来事もありました。

 とくにiPSは、非常にインパクトの強いものでした。あっという間に政治を動かしてしまったわけですから。

 iPSの何が凄いかというと、「万能細胞」という一言で一般の人もなんとなく理解できてしまうことです。

 利根川進博士の免疫の多様性も、世界最高の引用論文を持つ審良静男博士の自然免疫も、一言では説明できません。

 こんな中、山中教授を褒め称える報道が出る一方、あまりの加熱ぶりに、他の研究者からの嫉妬の声が出ていると聞きます。

 ファンウソク教授のように神格化するわけでもなく、かといって嫉妬するわけでもなく、健全に評価し、健全に批判することが重要なのかなと思います。難しいことでありますが。

 Editorialでは、研究不正問題について書きました。不正問題の専門家でもないのに、何度も発言の機会を与えていただいた責任を痛感し、この問題を優先課題として考えています。

 やはり今年も不正や捏造は相次ぎました。そんな中、分子生物学会で研究者主催の会が開催されました。

科学研究不正:科学者の良心とは…不正対策で議論−−日本分子生物学会がシンポ

徹底討論! 論文捏造問題を斬る─これでいいのか研究者!

 現在、私たちが運営する「研究問題ブログ」で、分子生物学会で発言された方も交えて、議論が続いています。よろしければ皆様もご意見いただけるとうれしく思います。
http://research-problem.seesaa.net/article/72707379.html

 不正は今後も起こるでしょう。それは仕方ないのですが、より多くの人がこの問題に関心を持つことが重要だと思っています。

 来年もNPO法人サイエンス・コミュニケーションは、研究や科学コミュニケーションにまつわるさまざまな問題について考えていきたいと思っています。

 どうぞよろしく御願いいたします。

※SciCom NewsはNPO法人サイエンス・コミュニケーションの発行するメールマガ
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