11月25、26、27日と、東京の日本科学未来館などでサイエンスアゴラ2006が開催されました。
最初の「草の根サイエンスコミュニケーション」は、ポスターセッションには多くの方が来訪されたのですが、口頭セッションに参加される方が少なかったのが残念でした。内容は非常に充実したもので、多くのみなさんに聞いていただきたかったのですが…同時間に魅力的なセッションが複数あったことや、告知の仕方などが反省点です。
キャリアセミナーには35名ほどの方がいらっしゃってくださいました。サイコムジャパンの別の企画、「本音で語る研究倫理問題」には40名ほどの参加者が。隣の部屋で時間も重なるということになりましたが、幸いにも参加者の方々の層が異なったようで、多くの方々にご参加いただけました。
本音で語る研究倫理問題については、「研究問題ブログ」に書きましたのでご参照ください。
私たちとしては、サイエンスアゴラに参加してよかったと思います。
私たちの活動に興味を持ってくださる方々に出会うことができましたし、会場費の心配なくイベントを開催できたのは、お金のないNPOにとって非常にうれしいことでした。
もちろん、いろいろな問題があるのは事実だと思います。
内輪で盛り上がっているだけとか、科学礼賛だとか、いろいろな指摘があると思います。
そういう批判はとても重要だと思いますし、健全なことです。理解増進や楽しい科学に隠された意図を忘れないのは重要でしょう。
理科教育の人たちの参加が少なかったこと、既存のジャーナリズムや出版の人たちを巻き込めなかったことなども反省点でしょうし、何より、トップサイエンティストや、もっと多くの普通の人たちにも来て頂けるようなことも必要でしょう。科学コミュニケーションの燃料が税金、という批判は重要です。
こういう行事は、本場のAAASがNPOであるように、私たちのようなNPOが開催すべきものかも知れません。運営形態については、今後の課題でしょう。
それらは今後改善していきたいですね。いろいろ反省点があるものの、やったことが重要です。
今回の行事は決して国主導ではなく、長神風二というたった一人の男が、さまざまな困難を乗り越えて開催したものです。JSTからも反対論があったと聞きます。
長神さんにお疲れ様といいたいです。また、たとえJSTが主導にならなくても、何らかの形で続けていってほしいし、私たちも今後とも関与し続けたいと思います。