科学・政策と社会ニュースクリップ

科学政策や科学コミュニケーション等の情報をクリップしていきます。

日米科学政治考

 メールマガジンにも書いたが、今週のNatureに日米の科学と政治に関するニュースが掲載された。

●A missed opportunity?
Nature 437, 595-596 (29 September 2005) | doi: 10.1038/437595b
http://www.nature.com/nature/journal/v437/n7059/full/437595b.html

▼Japan's prime minister has a valuable chance to reform his nation's tired scientific institutions

自民党の大勝は科学界を改革するチャンスだけれど、実行される見込みは薄いという記事。

 アメリカの記事はこれ。

●Scientists unite in bid to drive policy p600
Nature 437, 600 (29 September 2005) | doi: 10.1038/437600a
http://www.nature.com/nature/journal/v437/n7059/full/437600a.html

▼US researchers resort to politics to advance their cause.

 アメリカの科学者たちが、政治政策委員会を作って、政治に積極的にはたらきかけるとのこと。

 科学ベースのPolitical action committees (PAC)がいくつも誕生している。例がふたつ挙げられていて、ひとつはOcean Champions
http://www.oceanchampions.org/

 海洋の環境問題を扱う。

 もうひとつはStemPAC
http://www.stempac.com/

 幹細胞研究推進団体。これらは自らの政策を支持する候補を当選させ、反対する候補を落選させるべく運動をする。

 さすがにちょっと行き過ぎのような気もしないでもなく、こういう団体に戸惑う研究者も多いと記事は伝えている。

 洋の東西で起こりつつある科学政策の動きを注視していきたい。