科学・政策と社会ニュースクリップ

科学政策や科学コミュニケーション等の情報をクリップしていきます。

【ひとこと編集後記】「奴隷解放?」

日経BPの宮田満氏が書かれた文章が話題になっています。

●Wmの憂鬱、ポスドク1万5000人の奴隷解放【日経バイオテクONLINE Vol.1759】
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20120717/162174/

●余剰PDの解決はされるのか
松本 公平
http://agora-web.jp/archives/1474028.html

この記事の元になったのが

文部科学省の公的研究費により雇用される若手の博士研究員の多様なキャリアパスの支援に関する基本方針〜雇用する公的研究機関や研究代表者に求められること〜
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu10/toushin/1317945.htm

FacebookTwitterでも様々な反応が出ています。
https://twitter.com/#!/search/realtime/%E3%83%9D%E3%82%B9%E3%83%89%E3%82%AF1%E4%B8%875000%E4%BA%BA%E3%81%AE%E5%A5%B4%E9%9A%B7%E8%A7%A3%E6%94%BE

奴隷解放」という表現が不適切ではないかという声も多いですが、論点は専従義務の緩和と、もうひとつは、研究指導者、PIに雇った人のキャリアを考えて欲しいということだと理解しています。

ポスドクのキャリアに配慮するということは決して無茶なことを言っているわけではなくて、誠意ある教員の方ならやられてきたことです。

これで問題がすべて解決するとは思いません。根は深いです。

ただ、解決困難な状況の中、当事者はそれでも生きていくために、地をはうようにキャリアを考えていかねばならりません。せめてそれを邪魔しないことが、最低限求められることかなと思います。

教授の方々が「奴隷解放」という表現に怒りを感じるのは理解します。一方でこれを「当然」「一歩前進」と評価する声もあります。

世代間対立にしたくありません。

世代が歩み寄り、当事者として、解決策を考え行動しようではありませんか。もう遅いでしょうか?いや、生きている人がいる以上、たとえ地をはうような努力が必要でもやるしかないのです。

独立行政法人国立大学法人等の科学技術関係活動の把握・所見とりまとめ
http://www8.cao.go.jp/cstp/budget/trimatome.html

独立行政法人国立大学法人等の科学技術関係活動(平成22事業年度)に関する調査結果」が掲載されています。

文部科学統計要覧(平成24年版)
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/002/002b/1323538.htm

も重要な資料です。

■エネルギー・環境の選択肢に関する意見聴取会
http://kokumingiron.jp/

に電力会社社員が含まれていたことが大きな議論になっています。

こうした政策に市民の声を取り入れるために、諸外国ではいろいろな試みがあり、日本国内でも幾つかの取組があります。

参考
平川秀幸氏ウェブサイト
http://hideyukihirakawa.com/index.html

科学技術政策に市民の声をどう届けるか (科学コミュニケーション叢書)

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誰が科学技術について考えるのか―コンセンサス会議という実験

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政治の発見 第5巻 語る (政治の発見 第 5巻)

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討議デモクラシーの挑戦――ミニ・パブリックスが拓く新しい政治

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そうした知見を有効活用できないのかな、と少々もどかしい思いを感じています。

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最近はFacebookに書きこむ率が高いです。
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