科学・政策と社会ニュースクリップ

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震災からの復興、あるいは新しい社会づくり

東日本大震災から1ヶ月が経過しました。まだ被害の大きかった地域では、感染症の恐れなど、生命の危機は続いています。行方不明になられた方々の捜索も続いています。そういう意味で、医療で言えば急性期にあたる部分は続いています。被害の全貌も見えません。原発に関しては刻一刻と状況が変わりつつありますので、まだ振り返る段階ではありません。

一方で、今後のことを考えようという動きもあります。震災直後に、今は命を救うことが優先されるべきと書きました。被害に遭われた方々のご心情を考えると早すぎなのか、それとも、もう考えるべき時期なのか、正直言って分かりません。

けれど、少しずつ、先のことを考えるためにうごきだしてもいいかもしれないと思います。今ある危機を決して忘れないようにしながら。

文部科学省の斉藤さんが、以下のようなツイートをされていました。

今後震災復興のために何回かの補正予算が組まれるはず。研究環境の復旧、震災からの復興に向けた科学技術の貢献について、具体的に考え、提案をしていく必要があると思います。具体的な窮状の訴えや今後に向けた提案を発信しているサイトを教えてもらえませんか? #f_o_s
http://twitter.com/#!/takuya3110/status/56549908647383040

民主党城井崇衆議院議員は、以下のようなツイートをされています。

東電管内の電力消費の大きい科学技術の研究施設は西日本に移したほうがいい。でないと長期的に優秀な研究者が逃げ、優れた我が国の科学技術が失われる。
http://twitter.com/#!/kiitakashi/status/55815220165218304

本日午後の文部科学部門会議に出席。電力消費の多い、あるいは継続的に電力消費が必要な研究施設のあり方について、自家発電の充実や東電管内以外への分散配置などの意見を私を含めた議員から申し上げたところ、部門会議として勉強会を持つ方向になった。盛り込まれるとしたら第2次補正予算か。
http://twitter.com/#!/kiitakashi/status/58060873377382400

私の大切な友人でもある東北大学の長神風二さんは、研究機関向け 不完全巨大地震対策マニュアルを書きはじめています。

Twitterでも以下のような声が聞かれています。

罹災研究施設の復旧はともかく、復興については震災前に議論されていた研究戦略の策定に関する諸々が重要だろう。いまこそ科学者・技術者が未来へのロードマップを考える時だ。“@takuya3110: 今後震災復興のために何回かの補正予算が組まれるはず。研究環境の復旧、震 #f_o_s ”
http://twitter.com/#!/pinkkyrat/status/57305366706388992

ここで組織化も進まず有効な政策提言も何も出来ないなら、日本の科学・技術界はその程度のものという事だろう。事業仕分けの時はあれだけ雄弁だった論者達が軒並み沈黙している現状を憂える。ことこの点に関しては事情は震災前後で形が変わらないまま重要性が増しているはずだが。 #f_o_s
http://twitter.com/#!/pinkkyrat/status/57307086840803328

今次震災に関連して、喫緊と各研究者が認識する研究課題を緊急に公募・助成することを提案したい>文科省や関連ファンディング機関の中の人。公募に応えて集まったテーマを概観するだけでも乗り越えるべき未知がどれほどあるか、科学界・政府部内で認識・共有するのに役立つだろう #f_o_s
http://twitter.com/#!/pinkkyrat/status/57613958676357120

現在の危機に対応するのが第一ですが、未来を忘れないことも重要なのではないかと思います。私達も考えていきたいと思います。