科学・政策と社会ニュースクリップ

科学政策や科学コミュニケーション等の情報をクリップしていきます。

新政権の科学技術政策に関する評論など

  • 日本の「科学技術政策」を問い直す

松井孝典千葉工業大学惑星探査研究センター教授/東京大学名誉教授)、伊藤元重NIRA理事長)
http://www.nira.or.jp/president/interview/entry/n091026_399.html

基礎研究としての「科学」と、実用性に軸足をおいた「技術」を切り離し、双方をバランスよく振興していくための戦略的な政策が不可欠。各省庁に分散した機能の一元化や、政策形成に科学者の専門的な知見が十分に反映されるしくみづくり、大学の役割とあり方の見直しなどが早急に求められる。

  • 新政権発足後の政策転換:日本の科学技術政策は変化の方向を誤るな

三菱総研 科学・安全政策研究本部 副本部長 亀井信一氏
http://www.mri.co.jp/NEWS/column/thinking/2009/2012859_1801.html

現政権は科学技術政策をどうしたいのか。前政権から続く政策転換の道筋に関して、今一度検討する必要があろう。具体的には、目先のことにとらわれずに、国としての施策は基礎基盤の確立に重点を置くべきである。この方針を明確に示して欲しいものだ。

  • 新政権 科学技術の既得権益としがらみ一掃も

読売新聞 編集委員・知野恵子氏
http://www.yomiuri.co.jp/column/science/20091030-OYT8T00596.htm

 経済至上主義も横行する。国は研究資金を投じるにあたって、「経済効果」を求める。税金の無駄使い防止になるとは言え、研究分野によっては無理な筋書きも目に付く。

 例えば、天文分野の装置開発を巡って、「装置ができて観測成果が出ると、天文雑誌が売れるので経済波及効果がある」と大まじめに論じる。どこか奇妙で、本質から遊離している。

 目的や意義が薄れているのに、利害関係者のしがらみがあって中断できない巨大プロジェクトもある。いったん走り出したら止まらないのはダムや道路だけではないのだ。