科学・政策と社会ニュースクリップ

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文部科学副大臣会見速報 科研費募集停止について 基礎科学は生命線

 本日(10月21日)の中川正春文部科学副大臣の会見で、科研費の募集停止について以下のような話が出ました。情報を入手しましたので、ご紹介させていただきます。発言そのままではなく概略ですので、発言内容は文科省のページでご確認ください。

追記
会見内容が公開されています。
http://www.mext.go.jp/b_menu/daijin/detail/1286208.htm

質問:科研費の概算要求で、ホームページにも出ている新規募集課題の停止はどういう意図で行われたのか。

若手Sは若手を育てるということで準備したが、削る必要がある。そのなかで成熟度は十分ではないものを見直していこうということになった。若手への考慮は「基盤」の方でできるではないかと考えている。そこで若手Sを選択して省いた。Sに立候補していた人は、「基盤」にも立候補している人がほとんどだ。科研費全体は減っていない。整理をしたということだ。


質問:研究コミュニティからは、不安の声が出ているが、どうお考えか。

政権交代によって切ったのは確か。私たちは、基礎的な科学分野については、我々の生命線であると考えている。トータルでは増やしている。これを減らしていくということがないよう、しっかり支えていかないといけないと思っている。いわゆる重点事項のひとつだと思っている。


質問:科研費の伸びは、昨年度より落ちている。基礎研究を重視するという姿勢とは相容れないのではないか。

前政権の要求レベルは忘れてほしい。減らさなかったということだけでも評価してほしい。トータルでいけばまだまだ厳しい査定になるだろう。文科省は高校無償化を挙げているので。トータルでは、厚労省につぐプラスαになっている。本来なら、もっと切り込めということになる。これで収まったわけではない。切り込まれるところはたくさん出てくる。基礎科学については、重点項目だから切り込ませない。そういう主張をしていくつもりだ。総理大臣も重点項目だと言っている。そういう位置付けだ。