来月から私たちサイコムジャパンも連載を持たせていただく日経BTJジャーナルですが、8月号には厳しい指摘がなされていました。
橋本昌隆・株式会社フューチャーラボラトリ代表取締役社長は、このまま何もしなければ、ポスドク問題は最悪の形で終結すると述べています。
35歳以上のポスドクは放置され、打ち捨てられるといいます。そして、それゆえ誰も博士課程に進学しなくなり、ひいては日本の科学技術力の低下につながると警鐘を鳴らしています。
もちろん、このまま何もしなければ、という限定がついていますが、そうなる可能性は高いように思います。現在の新自由主義的な政策は当面続くだろうし、自己責任的解決に大きな力点が置かれ続けるでしょう。そうなれば、橋本社長の予測は現実味を帯びます。
私たちの大学院進学ガイドは、楽観的な予測をせずにシビアに現実を見極めてから大学院進学すべきであると主張しちています。このままの雇用情勢が続くなら、私たちは「大学院に行くな」といわざるを得ません。
このままで最悪の形のまま指をくわえてみているわけにはいきません。
やはり、当事者が何らかのアクションをしないといけないと思います。
私たちは、11月25日(日)午後、日本科学未来館にて「本音で語るポスドク問題」というワークショップを開催する予定です。これはサイエンスアゴラ2007のいち企画です。まだ申し込み段階ですので、多少変わる可能性はあります。
少し先ではありますが、問題意識を抱く人が集うチャンスだと思います。皆さんいらしてください。
あと、無の状態からいきなり組織化もユニオンもできないので、場を提供させていただきます。とりあえず私たちサイコムジャパンの周辺にお集まりいただけませんか?
1998年から運営している研究問題メーリングリストはまだ存続していますし、失敗しない大学院進学ガイドSNSにははやくも30名ほどの方々にご参加いただいています。ご連絡くだされば招待させていただきます→grad_book@scicom.jp(コピーペーストする場合は@を小文字にしてください)まで。
いずれにせよ、最悪の事態で終わらせてはいけないと思います。