科学・政策と社会ニュースクリップ

科学政策や科学コミュニケーション等の情報をクリップしていきます。

学問の自由と党派性

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         No.930 2021年7月14日号 巻頭言
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【巻頭言】
★学問の自由と党派性
2021年7月8日〜7月14日
カセイケン代表 榎木英介

 まずはじめに、本の紹介を。

アカデミアを離れてみたら
博士、道なき道をゆく
学術界から「外」に出た博士たちは、何を感じ、どう生きているのか。21人が実体験を語りつくす。
https://www.iwanami.co.jp/book/b587780.html

 岩波書店のウェブの連載が本になりました。

 私は連載の企画から協力させていただいており、後書きを書かせていただきました。

 こうしたキャリアに関する事例を紹介することは、私たちがかねがねやりたいと思っていることです。様々な事例はきっと役立つと思います。ぜひ手に取っていただけたらと思います。8月初旬発売。

 日本学術会議をめぐって新たな動きがありました。

★学術会議任命拒否 6人が理由不開示に不服申し立てへ
https://www.chunichi.co.jp/article/287352

「理由開示を」学術会議任命拒否の6人、不服審査請求へ
https://www.asahi.com/articles/ASP78655XP78UTIL00Z.html

 任命拒否問題はいまだ理由が明らかになっておらず、拒否された方々からは不服審査が申し立てられる様です。

 一方、「保守派」からはこんな動きも。

慰安婦問題“ラムザイヤー論文”撤回要求運動 研究者語る「学術会議への質問状」の意図
https://news.yahoo.co.jp/articles/b739548c807e6de19b17705fdad2027309cec562

学術会議連携会員の除名要求 慰安婦論文撤回に署名 保守系団体が公開質問状
https://news.yahoo.co.jp/articles/d9073a036c1a088f4e231e7399b28ed7df87afad

 ラムザイヤー論文については、非常に政治的、党派的な話になっており、触れにくい部分はありました。ただ、それが日本学術会議の問題となるのは疑問を感じます。

 党派にかかわらず学問の自由は重要です。ただ、そういうのなら、国が日本学術会議に向ける姿勢や、あるいは政治家が「反日的」として研究に介入しようとする問題も取り上げるべきであり、ラムザイヤー論文だけ取り上げるというのはおかしな話です。

 学問の自由を恣意的に主張し、自らの意に反するものを追い落とす目的で使っているとしたら、それは筋が通りません。

★「税金を使って〇〇するなんて」のひと言で簡単に「反日」になる日本人(青木 理,安田 浩一) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/84853

 私も中国にいる日本人研究者への攻撃に反対する記事を書いていますが、「侮日派」などと呼ばれて揶揄されることもあります。

 「反日」という言葉の恣意的な使用に、怖さを感じます。

★大学ファンド資金運用ワーキンググループ 第4回- 総合科学技術・イノベーション会議 - 内閣府
https://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/sekai/wg4kai/wg4kai.html

★先端技術、クアッドで協力:日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO73664870X00C21A7FF8000/

★大学入試のあり方に関する検討会議 提言
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/103/toushin/mext_00862.html

 揺れる大学入試。より良い入試システムは簡単にはできない様です。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)における我が国のワクチン開発に関する課題と対策の抽出〔調査資料-308〕
https://www.nistep.go.jp/archives/47693

★「AI原則実践のためのガバナンス・ガイドライン ver. 1.0」の意見公募手続パブリックコメント)を開始しました。
https://www.meti.go.jp/press/2021/07/20210709002/20210709002.html

★対外広報こそが最強のインナー広報だ。近畿大学「広報ファースト」確立までの葛藤と軌跡 | PR TIMES MAGAZINE
https://prtimes.jp/magazine/kindai-case-interview/

会費私的流用疑いの近大医学部教授、博士号取得者から謝礼30万円
https://news.yahoo.co.jp/articles/53292e28f9a2eea0cdf83bdfd491d94cc046f868

<独自>警察協力章 異例の取り消し 詐取事件の近大元教授
https://news.yahoo.co.jp/articles/accad84f8aa401592bbbed5d408c5fee5ef87000

★知的財産推進計画2021(PDF/2,886KB)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/kettei/chizaikeikaku20210713.pdf

★知的財産推進計画2021の概要(PDF/1,294KB)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/kettei/chizaikeikaku20210713_gaiyou.pdf

★(学びを語る)市民の研究協力 科学ファン増やして文化に 榎戸輝揚さん:朝日新聞デジタル
https://digital.asahi.com/sp/articles/DA3S14964597.html

【独自】教員免許更新制、廃止へ…「教育再生」掲げたが負担に比べ効果薄く
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20210710-OYT1T50274/

★Opinion: We Should Ditch Awards in Science | The Scientist Magazine®
https://www.the-scientist.com/news-opinion/opinion-we-should-ditch-awards-in-science-68953

★粗悪な学術誌「ハゲタカジャーナル」問題とは? 狙われる研究者
https://mainichi.jp/articles/20210706/k00/00m/040/295000c

 科学ジャーナリスト賞を受賞した鳥井記者。

★Landmark research integrity survey finds questionable practices are surprisingly common https://www.sciencemag.org/news/2021/07/landmark-research-integrity-survey-finds-questionable-practices-are-surprisingly-common

★What happens when you find your open access PhD thesis for sale on Amazon? | Impact of Social Sciences
https://blogs.lse.ac.uk/impactofsocialsciences/2021/07/08/what-happens-when-you-find-your-open-access-phd-thesis-for-sale-on-amazon/

 オープンアクセスの学位論文がAmazonで売られているという問題。

★WHO Releases New Recommendations on Human Genome Editing | The Scientist Magazine®
https://www.the-scientist.com/news-opinion/who-releases-new-recommendations-on-human-genome-editing-68964

WHO should lead on genome-editing policy, advisers say https://www.nature.com/articles/d41586-021-01922-y

ヒト受精卵へのゲノム編集「登録制に」 WHO報告書
http://www.asahi.com/articles/ASP7D6GY2P7DULBJ00P.html?ref=rss

ヒト受精卵へのゲノム編集「登録制に」 WHO報告書
https://www.asahi.com/articles/ASP7D6GY2P7DULBJ00P.html

★デジタル人材175万人育成へ、片山さつき氏が明かす産官学の「大作戦」 | 日経クロステック(xTECH)
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/01651/070200013/

 ポスドク1万人計画等も含め、こういう人数ありきの人材育成は簡単ではないと思うのですが…。

★ARPA-H: Accelerating biomedical breakthroughs | Science
https://science.sciencemag.org/content/373/6551/165

★ヴァージンの宇宙船がテスト飛行成功 宇宙旅行が本格化
https://www.asahi.com/articles/ASP7D0D2BP7CUHBI007.html

★中国の研究開発費が40兆円超え 基礎研究費の割合が増加
https://www.afpbb.com/articles/amp/3338528

 基礎研究の費用は余裕がある国でないとなかなか出せないということでしょう。日本はどうすべきでしょうか?

★日本とウイグル、紡いだ絆
https://www.nhk.or.jp/hokkaido/articles/slug-n98069fd0f932

 留学生を介した国際交流というのは外交でもあります。

★Anthropology ‘will be no more’ at UWA as uni slashes school of social sciences first
https://amp.smh.com.au/national/western-australia/anthropology-will-be-no-more-in-wa-as-uwa-slashes-school-of-social-sciences-first-20210708-p5884r.html

 オーストラリア。人文系が厳しい状況に。

ポスドク「使い捨て」、終身雇用もかなわず「大学」を去った若手講師の「孤独な戦い」
https://news.yahoo.co.jp/articles/485609c6a1cc6557bf3dbdf604b5a1cdea589fb2

 20年間燻り続けている問題。

★小学6年生の「将来就きたい職業」 | kuraray
https://www.kuraray.co.jp/news/2021/210709

 男の子の2位が研究者。女の子も研究者を目指してほしいと思います。

★多様性を理解し、枠にとらわれないグローバル人材を社会と共に育てる―室伏きみ子さん | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」
https://scienceportal.jst.go.jp/explore/interview/20210712_e01/

★2年間、経産省へ出向。24歳のリクルート社員が届けた「若者の声」(Forbes JAPAN) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/b503dd4a32b28ff48caaf453b6bbc27b2c706019

 若者にのびのびとやってもらう社会でありたいです。

★「非営利組織」経営こそ第一級の人材が必要な理由 佐治敬三山崎正和の幸運な出会いと知的起業
https://news.yahoo.co.jp/articles/e3b399890e9e0e165d557e9d18f789d02a78f1b4

 NPO法人を運営していた経験からすると、共感します。

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“Science Communication News”
[SciCom News] No.930 2021年7月14日号 巻頭言
【発行】一般社団法人科学・政策と社会研究室
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調査報道の力と「千人計画」報道

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★発行部数 2,532部(7月7日現在)
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     ◆◇◆  Science Communication News ◆◇◆
         No.929 2021年7月7日号 巻頭言
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【巻頭言】
★調査報道の力と「千人計画」報道
2021年6月30日〜7月7日
カセイケン代表 榎木英介

 大雨が降っています。伊豆を中心に被害に遭われた方に心よりお見舞い申し上げます。

 今私は新幹線に乗っていますが、大雨で乗っている列車が運転見合わせになろうとしています。これ以上の被害が起きないことを願います。

令和3年7月1日からの大雨についてのページを開設しました
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/ooame202107/index.html

 土石流の発生が盛り土によるものであるといった指摘もなされ、地質学等の知見が開発にどう利用されていたのかという科学と社会の関係の問題でもあります。

 また、オリンピックが近づく中、東京には緊急事態宣言が発出されることになりました。

 科学と社会活動というこれもまた大きな課題の混乱が続いています。

 私たちカセイケンは「科学・政策と社会研究室」であり、まさにこうした問題を考えなければいけません。全く無力な存在ですが、情報を収集し続けます。

新型コロナウイルスの変異株はどこまでひどくなる? 限界はあるのか - BBCニュース
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-57710818

 ウイルスは状況がマッチすれば増えるという単純な存在であり、ワクチン拒否や陰謀論も込みで、それに適した新しい変異株が登場する可能性は高いと思われます。

 私たちはまだ始まりにいるのかもしれません。

★「日本からの応募が増えました」読売「千人計画」バッシングが加速させる「人財」の中国流出
https://news.yahoo.co.jp/byline/enokieisuke/20210705-00246415/

 私が書いた記事です。

 読売新聞は知り合いの記者の方もおり、私たちの主張を取り上げてくれることもあります。決して恨みがあるわけではないのですが、一連の記事は度を超えており、中国にいる日本人研究者が脅迫の被害に遭うなど、深刻な影響も出ています。

 こうした記事を書くことで、親中派、侮日派などと揶揄されることも多いのですが、それは問題が違います。

 脅迫はどんな理由があろうと肯定できず、それを煽るような大手メディア(の一部だと理解しています)の姿勢は正していただけたらと思っています。

★第1回「調査報道大賞」授賞作品の決定について
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000073405.html

 読売新聞の医学部不正入試を巡る報道が受賞しました。

 こうした優れた調査報道は大いに評価しています。調査報道はお金と時間、手間と人手をかけなければできないものであり、ネットで手軽に情報が入る時代だからこそ、その価値は高まっています。

 私は主要な新聞はお金を払って購読していますが(会社の経費にしていますが)、こうした調査報道に期待しているからでもあります。もちろん読売新聞も購読しています。

 その調査能力を持ってすれば、中国の日本人研究者が受けているバッシングが誤解であることを示すこともできるはずです。

 部署が違うからという話かもしれませんが、どうか事実に基づいた良い報道を社として行なってください。

 以下ピックアップ記事。

★【SciREX Working Paper】研究成果指標における多様性と標準化の両立 - 人文・社会科学に焦点をおいて -|SciREX 科学技術イノベーション政策における「政策のための科学」推進事業
https://scirex.grips.ac.jp/resources/archive/210630_2708.html

スーパーサイエンスハイスクールSSH)支援事業の今後の方向性等に関する有識者会議 第二次報告書
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/gijyutu/031/houkoku/1409229_00003.htm

無資金で「スーパーサイエンスハイスクール」認定枠設ける 文科省有識者会議提言 日本教育新聞電子版 NIKKYOWEB
https://www.kyoiku-press.com/post-232273/

★「令和3年版通商白書」を取りまとめました
https://www.meti.go.jp/press/2021/06/20210629004/20210629004.html

国立大学協会交付金めぐり国に異議 巻き返しなるか
https://www.asahi.com/articles/ASP74567LP6YUTIL05J.html

★小樽商大・帯広畜産大・北見工大 来年4月に経営統合へ|NHK 北海道のニュース
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20210702/7000036091.html

 国立大学法人経営統合が相次いでいます。

★Making Citizen Science Inclusive Will Require More Than Rebranding | Lab Manager
https://www.labmanager.com/news/making-citizen-science-inclusive-will-require-more-than-rebranding-26165

★Beware performative reproducibility https://www.nature.com/articles/d41586-021-01824-z

★Meaningful collaborations can end ‘helicopter research’ https://www.nature.com/articles/d41586-021-01795-1

★ようやく動き出した博士後期課程改革 - 永野博|論座 - 朝日新聞社の言論サイト
https://webronza.asahi.com/science/articles/2021062800001.html

 大学院倍増、ポスドク問題ときて、ようやく始まった改革。これが最後の機会だと警鐘を鳴らしています。

 そしてこの改革で見捨てられたのが氷河期世代です。

★前世代の先輩たちがいつの間にか姿を消していった──氷河期世代と世代論
https://news.yahoo.co.jp/articles/19d2eea7e3e9b174ad6d55d182417d030eaca99b

★大人ならではのアイデンティティ問題-「中年の危機」にどう対応すべきか(シロクマ(はてなid;p_shirokuma)) - BLOGOS(ブロゴス)
https://lite.blogos.com/article/546687/

 ポジションを確保した氷河期世代はいよいよ社会の前面に。そして中年の危機に直面する人も。

★非常勤講師を続けてきて|山口尚|note
https://note.com/free_will/n/nbd1b1ba7ebdc

 雇用の調整弁としての非常勤講師。

★How I learned to embrace my identity as an academic with immigrant working-class roots | Science | AAAS
https://www.sciencemag.org/careers/2021/07/how-i-learned-embrace-my-identity-academic-immigrant-working-class-roots

 フィリピン出身の研究者(教授)の方。ホテルの給仕と間違われてぞんざいに扱われた経験から、たとえ給仕だろうと教授だろうと、尊厳を持って扱われるべきという結論に達したことが書かれています。

 これはとても心を打つ話で、教授として扱え、敬え、ではないことがとても重要です。

★〈追悼〉立花隆の「伝説の東大講義」を、現役東大生たちが読み返す(現代新書編集部) | 現代新書 | 講談社(1/4)
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/84696

★科学技術に深く切り込んだ立花隆さん、日本の研究力に鳴らした警鐘|ニュースイッチ by 日刊工業新聞社
https://newswitch.jp/p/27798

 立花さん追悼が続いています。その存在の大きさを改めて感じます。

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“Science Communication News”
[SciCom News] No.929 2021年7月7日号 巻頭言
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博士の現状と遅すぎた支援

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★発行部数 2,530部(6月30日現在)
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     ◆◇◆  Science Communication News ◆◇◆
         No.928 2021年6月30日号 巻頭言
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【巻頭言】
★博士の現状と遅すぎた支援
2021年6月23日〜6月29日
カセイケン代表 榎木英介

 文科省の「カセイケン」(科学技術・学術政策研究所)から重要な資料が公表されました。しかし我々が「カセイケン」(科学・政策と社会研究室)と略称がかぶってしまいすみません。

 ナイステップと呼ばさせていただきます。

修士課程(6年制学科を含む)在籍者を起点とした追跡調査(2020年度修了(卒業)者及び修了(卒業)予定者に関する報告)[調査資料310]の公表について
https://www.nistep.go.jp/archives/47485

大学院生16%借金3百万円以上 文科省研究所が全国アンケート
https://news.yahoo.co.jp/articles/a1b0b38943a33d79c6a9e7ed892dc3885c0ec8ab

 この資料ですが、借金のことだけではなく、博士課程に進学しない理由も考察されています。

概要7. 博士課程進学ではなく就職を選択した理由
「就職先が決定している」または「就職活動中」と回答した者に、博士課程への進学ではなく、就 職を選択した理由について複数回答可で尋ねたところ、全体では、主な理由として「経済的に自立したい」(67.9%)と「社会に出て仕事がしたい」(62.3%)であった。

また、これらに続いて、「博士課程に進学すると生活の経済的見通しが立たない」(38.3%)、「博士課程に進学すると修了後の就職が心配である」(32.5%)、「博士課程の進学のコストに対して生涯賃金などのパフォーマンスが 悪い」(30.6%)であった(概要図表 1-7)。

2009 年調査報告においても、就職を選択した主な理由は、「経済的な理由や就職志望等(経済 的に自立したい)」、「博士課程に進学すると修了後の就職が心配である」、「博士課程に進学すると生活の経済的見通しが立たない」で、12 年後の現在も就職を選択した理由に変化はなかった。

 ナイステップは先週、もう一つ記事を発表しています。

STI Hz Vol.7, No.2, Part.11:(レポート)博士離れの要因についての一考察 | 科学技術・学術政策研究所 (NISTEP)
https://www.nistep.go.jp/activities/sti-horizon%E8%AA%8C/vol-07no-02/stih00260

継続性を保証されない外部資金による不安定な有期雇用の増加、研究者市場及び我が国の労働市場における低い流動性が、「博士離れ」の要因となっていることが示唆された。

大学ファンドからのペイアウトにより、学生の経済的支援だけでなく、継続性の保証されない研究費による不安的な有期雇用ではなく安定的な雇用へとつながることによって、「博士」離れを脱し、我が国の研究力の発展につながることを願ってやまない。

 もう20年も言われていたことがまだ解決されていないことに、忸怩たる思いを抱いてしまいます。

 私がNatureに大学院生の奨学金のことを書いてから20年。

Japan's funding cuts hit the future of science
https://www.nature.com/articles/35107230

金持ちだけが大学院に行けるようになり、多くの有望な学生が排除される時代が来ることを予見しています。学生に機会が与えられないだけでなく、国が研究の質を維持できなくなってしまうのです。

 これは予言ではなくて、誰もが予想し得たことです。

 もちろん20年目の今、政府はさまざまな対策を開始し博士課程や若手研究者の学生を支援しています

研究力強化・若手研究者支援総合パッケージ
https://www8.cao.go.jp/cstp/package/wakate/index.html

次世代研究者挑戦的研究プログラムにおける
令和3年度事業統括および博士後期課程学生支援プロジェクト
募集について
https://www.jst.go.jp/pr/info/info1512/index.html

 アカデミストのように、独自に若手を支援する企業も現れています。

求む、2050年のミライをつくる若手研究者! 「academist Prize supported by 日本の研究 .com」
https://bit.ly/3w5WVS6

 しかし遅すぎました。20年前の若手は中年になり、いまだ不安定な立場に苦しんでいます。

氷河期世代の44歳が公務員に 100倍超の「狭き門」と支援の限界
https://mainichi.jp/articles/20210629/k00/00m/100/130000c

厳しい氷河期世代…正社員の「椅子」、コロナ禍で再び遠く
https://www.yomiuri.co.jp/column/wideangle/20210628-OYT8T50010/

社説:大学支援基金 安定した研究環境こそ(京都新聞
https://news.yahoo.co.jp/articles/3e2d66b2bef7ff906d4bc8c05876ed65071d9249

社説/博士号取得者の底上げ 専門性を評価する処遇が必要だ | 日刊工業新聞 電子版
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00603358

 色々な発言や行動があり、それが若手支援策を生み出した面はあると思います。大いに評価します。

 しかし、私(49歳)前後の世代、いわゆる「就職氷河期」世代は、結局取り残され、席がないのに席を若者に譲れと言われる立場になりました。

 つまり、一生立ってろと。

 私は先に書いたNatureの投書により、研究室を辞めさせられました。それが我々の活動の前身であるNPO法人サイエンス・コミュニケーションの設立のきっかけになっているので、広い意味で言えば良い経験、きっかけになりました。

 職業研究者をキッパリ諦めるきっかけにもなり、それが今の自分を作っています。

 しかし、同世代の苦しみを今も自分ごととして感じています。なぜなら、私が今あるのは単なる偶然でしかないと自覚しているからです。

 席がないのに席とりゲームから外された同世代をいつまでも見捨てない…。それが今の思いです。

★National Academy of Sciences ejects biologist Francisco Ayala in the wake of sexual harassment findings
https://www.sciencemag.org/news/2021/06/national-academy-sciences-ejects-biologist-francisco-ayala-wake-sexual-harassment

 アカデミアの自律。

 自分を追い出したアカデミアの自由を擁護することにどう折り合いをつけるべきかと思うことがあるのですが、その条件はアカデミアは自らの問題に自ら向き合う自律性を持つべきだと強く思います。

 そうでないと、自らの自由を謳歌するために奴隷を使っているみたいなことになり、チグハグです。

 研究不正への取り組みなどをみていると、非常に心許ないのですが…。

★Killing at Chinese university highlights tensions over tenure system
https://www.nature.com/articles/d41586-021-01716-2

 中国の復旦大学で発生した殺人事件。激しい競争的環境が生み出したものでしょうか

★雇用不安で博士インフレ、20年で2.6倍に
https://www.nna.jp/news/show/2203946

 韓国。博士号取得者をめぐる状況は世界的に厳しいものではありますが…。

イノベーションの画期性と企業成長:全国イノベーション調査を用いた分析[DISCUSSION PAPER No.196]の公表について
https://www.nistep.go.jp/archives/47668

★「STI Horizon(エスティーアイ ホライズン)」誌2021夏号公開(6月25日)について
https://www.nistep.go.jp/archives/47582

STI Hz Vol.7, No.2, Part.3:(特別インタビュー)科学技術振興機構社会技術研究開発センター(RISTEX)センター長 小林 傳司 氏インタビュー | 科学技術・学術政策研究所 (NISTEP)
https://www.nistep.go.jp/activities/sti-horizon%E8%AA%8C/vol-07no-02/stih00252

ほか。

★五輪開催中の東京で「命の選別」せざるを得ない事態も 西浦博さんが分析する医療崩壊のリスク
https://www.buzzfeed.com/amphtml/naokoiwanaga/covid-19-nishiura-20210625-1

「歴史の審判に耐えられるようにすべきだ」五輪のリスク評価発表へ、専門家は模索を続けた… メンバーが明かす舞台裏。
https://www.buzzfeed.com/amphtml/yutochiba/olympics-senmonka-teigen-muto

「おもてなしどころか、国際的に恥をかく事態も」 医療崩壊も想定される東京五輪で考えておくべきこと
https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/covid-19-nishiura-20210625-2

東京五輪の中止を求めないという選択は正解だった」逃げ続ける政治に専門家が突きつけたメッセージ
https://www.buzzfeed.com/jp/yutochiba/olympics-teigen-makihara

 西浦氏はじめ専門家が活発に発言していますが、オリンピックが近づくにつれて、感染状況は悪化することが確実です。

 後世の歴史家はこの状況をどう考えるでしょうか。

★An open letter to 2021 medical school graduates
https://www.statnews.com/2021/06/27/an-open-letter-to-2021-medical-school-graduates

 パンデミック下で医師になるアメリカの医学生に向けたメッセージ。

★コロナ禍からの復興:科学だけでは足りない | Nature ダイジェスト | Nature Portfolio
https://go.nature.com/2UWySrV

 全くその通りです。

★コロナ対応「失敗」 スウェーデン国王、異例の政策批判 [新型コロナウイルス]
https://www.asahi.com/amp/articles/ASNDL2BYGNDKUHBI044.html

 各国とも正解のない対策に試行錯誤しています。

★新型コロナ: 中国製1円マスク、米国席巻 安保コストの議論置き去り
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN25ED40V20C21A6000000/

 市場経済と安全保障の両立の難しさです。

★議事次第 令和3年6月24日 - 総合科学技術・イノベーション会議 - 内閣府
https://www8.cao.go.jp/cstp/gaiyo/yusikisha/20210624.html

教育・人材育成について

金融庁長官に中島淳一氏昇格 初の理系出身、東大工卒
https://www.google.co.jp/amp/s/www.tokyo-np.co.jp/amp/article/112815

JST、大学ファンドの運営担当責任者に喜田理事が就任と発表
https://news.mynavi.jp/article/20210625-1910116/

日本学術会議会長談話「新型コロナウイルス感染症とワクチン接種をめぐって」
http://www.scj.go.jp/ja/head/pdf/210624.pdf

科学的助言機能・「提言」等のあり方の見直しについて
http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/kanji/pdf25/siryo313-jogen.pdf

委員会等連絡会議の設置について
http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/kanji/pdf25/siryo313-renraku.pdf

カーボンニュートラル(ネットゼロ)に関する連絡会議」 設置の背景と趣旨
http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/kanji/pdf25/siryo313-carbonneutral.pdf

我が国の学術の発展・研究力強化に関する検討委員会設置要綱
http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/kanji/pdf25/siryo313-hatten-kyouka.pdf

日本学術会議 6人の任命拒否理由を開示しない決定 内閣府など
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210628/k10013108011000.html

 結局任命拒否の理由は不明のままです。

★3M、科学に対する意識調査「SOSI」2021年版の結果を発表 「科学への信頼度が向上、科学の力と明るい未来に期待」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000040477.html

★When is ‘self-plagiarism’ OK? New guidelines offer researchers rules for recycling text https://www.sciencemag.org/news/2021/06/when-self-plagiarism-ok-new-guidelines-offer-researchers-rules-recycling-text

★Inclusion in citizen science: The conundrum of rebranding
https://science.sciencemag.org/content/372/6549/1386

★Impact factor abandoned by Dutch university in hiring and promotion decisions https://www.nature.com/articles/d41586-021-01759-5

 重要決定。

★Fellowship highlights need for science communicators
https://science.sciencemag.org/content/372/6549/1404.1

 「マスゴミ」と批判するのは簡単ですが、研究者とメディアの双方向コミュニケーションも重要で、AAASは長年取り組んでいるわけです。

認知症薬承認に批判の声
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO73166190T20C21A6EAF000/

FDA’s green light, science’s red light
https://science.sciencemag.org/content/372/6549/1371

★Advertisers could come for your dreams, researchers warn
https://science.sciencemag.org/content/372/6549/1380

★WHO issues first global report on Artificial Intelligence (AI) in health and six guiding principles for its design and use
https://www.who.int/news/item/28-06-2021-who-issues-first-global-report-on-ai-in-health-and-six-guiding-principles-for-its-design-and-use

★「科学・工学における女性、マイノリティ、障害者」2021年報告書の発表
https://crds.jst.go.jp/dw/20210628/2021062829098/

★科学技術の活用方針策定に向け、首相直轄の体制新設(英国) |
https://www.jetro.go.jp/biznews/2021/06/c612c6170bce783d.html

★15年後の技術覇権へ、中国政府が12大学に「未来技術学部」新設。北京、清華など(36Kr Japan) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/5f86df7f91faec2207824e1194d4cb4677518fe3

★A 21st-birthday wish for Young Academies of science https://www.nature.com/articles/d41586-021-01677-6

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“Science Communication News”
[SciCom News] No.928 2021年6月30日号 巻頭言
【発行】一般社団法人科学・政策と社会研究室
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立花隆さんの思い出

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★発行部数 2,533部(6月23日現在)
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     ◆◇◆  Science Communication News ◆◇◆
         No.927 2021年6月22日号 巻頭言
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【巻頭言】
立花隆さんの思い出
2021年6月16日〜6月23日
カセイケン代表 榎木英介

 訃報です。立花隆さんが今年4月に亡くなっていたことが明らかになりました。

“知の巨人” 立花隆さん 問い続けた「人間とは何か」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210623/k10013099321000.html

 立花さんは、私にとっても大きな影響を与えた「恩人」です。

 小学生の時に読んだ「宇宙からの帰還」、生命科学を進路として選ぶきっかけになった「精神と物質」。こうした数多くの著作から影響を受けたのもありますが、なんといっても「立花ゼミ」の影響が大きいのです。

 1996年、隣のラボの松田良一先生が、立花さんを学部生のゼミに呼んでくることになって、ティーチングアシスタントを頼まれました。

 最初は資料を運ぶお手伝いをするくらいかな、有名人と会えるしいいかなと軽い気持ちで引き受けました。

 ところが、その講義に完全にやられました。

 第一回目はたくさんの人が集まり、大きな講義室が溢れてしまうくらい。TAの特権で間近から見ることができましたが、調べて書くことの重要さ、インターネットの凄さなどを熱っぽく語られる様子に大きな刺激を受けました。

 一度自己紹介しただけなのに、講義でTAとして名前を言ってくださった記憶力もすごいなと思いましたが、その後も博覧強記ぶりに圧倒されました。

 今思えば、インターネットが一般に普及した初期の楽観的なネット観であり、誹謗中傷や分断が進む現代にはそぐわないのかもしれません。1990年代後半は、ウェブで情報発信しているだけで変人に見られ、攻撃も受けました。

 しかし、このメルマガ含め、調べ書き発信するということをやり続けている原点に、立花さんのこの講義があったと思います。

 ネコビルを拠点に、在野で活動を続けた「知の巨人」。心よりご冥福をお祈りします。

★大学拠点接種(新型コロナウイルス感染症に関連した大学等におけるワクチン接種)について
https://www.mext.go.jp/a_menu/coronavirus/mext_01530.html

 新型コロナウイルスですが、東京では明らかに増加傾向となり、第5波が来ているようです。そんな中オリンピックが近づいてきました。

2020年東京オリンピックパラリンピック競技大会開催に伴う新型コロナウイルス感染拡大リスクに関する提言
https://note.stopcovid19.jp/n/n60ff3720a61a

五輪「感染拡大の予兆あれば無観客に」 尾身氏ら提言
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA1815R0Y1A610C2000000/

 この専門家有志の提言ですが、反映されるどころか、「中止が提言になかった」と逆に政治利用され、責任転嫁されるなど、政治家の方が何枚も上手でした。

★「観客上限数、私たちの提言はほとんど反映されなかった」「心を病んでしまった専門家、距離を置くようになった専門家も」“専門家有志の会”メンバーが明かす政治との“距離”
https://times.abema.tv/news-article/8663381

専門家有志の提言になぜ「五輪中止」の一言は入らなかったのか?
https://news.yahoo.co.jp/articles/2f24389e77a67c449b1368abbe548929f74efddc

 今回のパンデミックでは、政治と科学の関係は今のいままで歪なままで改善の余地がありません。

★西浦博教授が緊急報告 “五輪のリスク”議論の背後にある「最大の問題」
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/83950

★閣僚発言で慎重になった専門家 でも譲らない「無観客」
https://www.asahi.com/articles/ASP6L61W7P6LUTFK00B.html

 リスク管理とリスク評価の分離ができず、スケープゴートとされている専門家。この状況を一体どうやって立て直せば良いのでしょうか。

★「Society 5.0科学博」の開催について- 科学技術・イノベーション - 内閣府
https://www8.cao.go.jp/cstp/stmain/society5_0_haku.html

★総合科学技術・イノベーション会議(第54回)議事次第 - 総合科学技術・イノベーション会議 - 内閣府
https://www8.cao.go.jp/cstp/siryo/haihui054/haihu-054.html

議事

1.特定胚の取扱いに関する指針の改正について(諮問・答申)
2.「ヒト受精胚に遺伝情報改変技術等を用いる研究に関する倫理指針」及び「ヒト受精胚の作成を行う生殖補助医療研究に関する倫理指針」の改正に係る報告について
3.統合イノベーション戦略2021の策定について

★ISSCR: grave omission of age limit for embryo research
https://www.nature.com/articles/d41586-021-01697-2

ヒト胚ルール見直し 「禁断」の領域に踏み出すわけは
http://www.asahi.com/articles/ASP6P527HP69ULBJ008.html

ヒトはいつからヒトか 胚「14日ルール」解禁の意味は
http://www.asahi.com/articles/ASP6K551NP61ULBJ01G.html

★議事次第 令和3年6月10日 - 総合科学技術・イノベーション会議 - 内閣府
https://www8.cao.go.jp/cstp/gaiyo/yusikisha/20210610.html

第6期科学技術・イノベーション基本計画を踏まえた女性研究者の活躍促進に向けた取組について

すべての女性が輝く社会づくり本部(第11回)・
男女共同参画推進本部(第21回)合同会議 議事次第
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kagayakujosei/dai11/gijisidai.html

議題
(1)「女性活躍・男女共同参画の重点方針2021」について
(2)女性活躍推進法の施行状況等について

文部科学省/米エネルギー省(DOE)間の量子情報科学に係るProject Arrangementの署名について
https://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/ryoushi/mext_01548.html

★科学技術・学術政策研究所「民間企業の研究活動に関する調査報告2020」報告書の公表について
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/2020/1422310_00010.htm

民間企業の研究活動に関する調査報告2020[NISTEP REPORT No.191]の公表について
https://www.nistep.go.jp/archives/47476

 重要資料。

研究開発者の採用後の印象では、「期待を上回った」との回答割合が相対的に最も高いのは 博士課程修了者である。
・経年的に見ても、博士課程修了者の評価は高まる傾向がある。

 博士号取得者の評価が高まっているのは非常に嬉しいことです。

 とはいえ…。

★日本の大学は変わっているのですか? - 中尾政之
https://webronza.asahi.com/science/articles/2021062100009.html

 アカデミック以外のキャリアに無関心な方もまだまだ多く、ちょっとがっかりしてしまいます。

NHKシチズンラボ
https://www.nhk.or.jp/citizenlab/

 市民が科学研究に参加できる取り組み。注目です。

★Biologist blows whistle on prominent co-author
https://science.sciencemag.org/content/372/6548/1250

★Accusations of colonial science fly after eruption
https://science.sciencemag.org/content/372/6548/1248

★「福島の汚染水、韓国への影響微々」報告書を作成した博士研究員に懲戒処分=韓国原子力研究院
http://www.chosunonline.com/m/svc/article.html?contid=2021061680003

“学問の自由”どこへ? 韓国で「処理水放出影響なし」の報告書を書いた研究者に懲戒処分【世界イッキ見】
https://www.fnn.jp/articles/CX/197967

 研究内容が解雇に影響したとみられる事例。他国のことと思って無関心でいることはできません。

★How scientists are embracing NFTs
https://www.nature.com/articles/d41586-021-01642-3

non-fungible tokens (NFTs)のこと。

★中国に悪用され得る技術の特定を、米共和党上院議員らが要請
https://jp.reuters.com/article/usa-china-export-control-idJPKCN2DR2FI

★DNA researchers question Senate bill's security provisions
https://science.sciencemag.org/content/372/6548/1253

 中国とアメリカの関係の見直し、「デカップリング」が続いていますが、アメリカとて、中国が全て「悪」と言っているわけではありません。

★In case of death: Researchers should plan for how our work can continue without us
https://www.sciencemag.org/careers/2021/06/case-death-researchers-should-plan-how-our-work-can-continue-without-us

In case of death
https://science.sciencemag.org/content/372/6548/1358

 研究者の死にどう備えるか。

★Six reasons to launch a Young Academy
https://www.nature.com/articles/d41586-021-01682-9

★Business of science: The transferable skills that straddle academia and industry
https://www.nature.com/articles/d41586-021-01008-9

★計算と通信の基礎理論を構築した中国人研究者ら3氏に 2年ぶりの京都賞
https://scienceportal.jst.go.jp/newsflash/20210622_n01/

★学校の先生がよく言う「現場経験のないヤツが言うな」について、考える
https://news.yahoo.co.jp/byline/senoomasatoshi/20210618-00243298/

 現場の経験も理論もともに重要。謙虚な姿勢て意見交換等できれば良いなと思います。研究の世界でも。

【ご案内】

サイエンスアゴラ2021オンライン開催と企画公募のお知らせ

サイエンスアゴラは、「科学」と「社会」の関係をより深めていくことを目的として、あらゆる立場の人たち(市民、研究者・専門家、メディア、産業界、行政関係者など)が参加し対話するオープンフォーラムです。
今年のサイエンスアゴラは「Dialogue for Life」をテーマに、昨年に引き続きオンラインで開催します。
公式ウェブサイト:https://www.jst.go.jp/sis/scienceagora/

【開催日程】
・プレアゴラ    10月10日(日)、10月11日(月)
サイエンスアゴラ 11月3日(水・祝)~11月7日(日)

【企画募集中】
6月1日(火)から6月30日(水)まで、企画を募集しています。出展料は無料です。
オンライン開催のため遠隔からのご参加が可能です。全国の皆さまのご応募をお待ちしています。
募集要項など詳細は次のURLよりご確認ください。
応募方法:https://www.jst.go.jp/sis/scienceagora/exhibitor/entry/

<お問合せ>
国立研究開発法人科学技術振興機構JST
「科学と社会」推進部 サイエンスアゴラ担当
E-mail:agora@jst.go.jp

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“Science Communication News”
[SciCom News] No.927 2021年6月22日号 巻頭言
【発行】一般社団法人科学・政策と社会研究室
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